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From 2007 May 9s
『あの空は』
あの時見上げた空は光り輝く眩しい青い空で、どこまでも透き通ってたね。
手を伸ばしたらいつでもとどきそうな気がしてたんだ。
十数年という月日はあっという間に過ぎ去っていった。
色んなモノを得て、色んなモノをこの手で捨ててきた僕。
涙の数だけ人と別れ、それ以上に多くの人と出逢って。
泣いて、笑って、怒って、悲しんで、喜んで、また泣いて、いっぱい感じて今の僕がいるんだね。
早く大人になって自由を手に入れたいと強く願っていた、子供の時の僕。
ずっと無邪気な子供のままでいたかったと、中途半端な今の僕。
今の僕にはあの時の空はもう見えない。
今の僕の目に映る空は...灰色の、雨の降りそうな空だけだった。
200712/21